今シーズンも、noteでフロンターレの記事を書いていこうと思っています。
フロンターレについては、これまでも何本か書いてきました。
試合を見て、感じたことを書く。
勝った試合、負けた試合、妙に引っかかった試合。
その時々で、自分なりに受け止めたことを文章にしてきました。
ただ、その頃から、素人である自分がサッカーの戦術分析や選手評価を書いたところで、そこにどれほどの価値があるのか、という疑問はありました。
戦術を専門的に語れるわけではありません。
選手の細かい動きを、解説者やスポーツライターのように正確に追えるわけでもない。
そういう人たちと同じ土俵で書いても、自分が書く意味はあまりないのではないかと思っていました。
一方で、フロンターレを見ていていつも感じていたのは、サッカーの中で起きていることは、意外と自分の日常やビジネスの世界で見てきたことと重なる、ということでした。
・組織が変わる時の難しさ。
・成功体験から抜け出せない感じ。
・新しい人が入っても、すぐには機能しないこと。
・方針は正しくても、現場で形になるまでには時間がかかること。
サッカーでもビジネスでも、同じようなことが起きている。
そう感じたことを書くことで、少なくとも自分なりの独自性は出せるのではないかと思っていました。
つまり、以前のフロンターレ記事は、単なる観戦記というより、サッカーを入口にして、自分が仕事や組織の中で見てきたこととつなげる文章でした。そこに、自分が書く意味のようなものを見出していたのだと思います。
ただ、今になって振り返ると、それらはかなり個人の備忘録に近かったのかもしれません。
もちろん、備忘録が悪いわけではありません。
自分がその時に何を見て、何を感じたのかを残しておくことには意味があります。
ただ、それだけだと、読んだ人にとっては、
「ああ、この人はそう見たのか」
で終わってしまう。
それはそれでいいのですが、今シーズンはもう少し違う形にしたいと思っています。
きっかけのひとつは、日本に戻ってきたことです。
昨シーズンまでは海外にいて、フロンターレの試合は基本的に画面越しに見ていました。
もちろん、配信でも試合は見られます。
得点も失点も分かる。
選手交代も分かる。
試合後には、スタッツもコメントも記事も出てくる。
でも、やはりどこか距離があります。
画面越しに見ていると、試合を「見る対象」として受け取っている感じが強くなります。
自分はそこにいるわけではない。
スタジアムの空気の中にいるわけでもない。
同じ試合を見た人たちの声や表情が、すぐ横にあるわけでもない。
それは、少し離れた場所からフロンターレを見ていた時間だったのだと思います。
日本に戻り、今シーズンからはまたスタジアムに行けます。
これは、単に現地観戦ができるようになった、というだけではありません。
自分がもう一度、フロンターレのある世界の当事者に戻るということでもあります。
スタジアムに向かう。
試合前の空気を感じる。
周りのサポーターの声を聞く。
点が入った時の揺れを感じる。
失点した時の沈み方も、その場で受け取る。
試合後、駅へ向かう道や、近くの店にも、その試合の空気が少し残っている。
そういうものまで含めて、サッカーを見に行くということなのだと思います。
そう考えると、観戦記を書く意味も少し変わってきます。
以前は、サッカーを自分の仕事や組織の経験に重ねることで、書く意味を作ろうとしていました。
それはそれで、自分にとっては自然なことでした。
サッカーの中で起きていることを、仕事や組織の中で起きていることと重ねて見る。
その結果、人とは違う感想となっていたのだと思います。
ただ、それはまだ、どちらかと言えば自分の中で完結していたのかもしれません。
自分が見た。
自分が考えた。
自分の経験に引き寄せて整理した。
もちろん、それでも文章にはなります。
でも、それだけでは読んだ人にとっては、やはり「ああ、この人はそう見たのか」で終わってしまいます。
今シーズン、もう少し意識したいのは、その先です。
読んだ人が、
「そうそう、そこは自分も感じた」
と思うかもしれない。あるいは、
「いや、それは違うだろ」
と思うかもしれない。
どちらでもいいのだと思います。
むしろ大事なのは、そこで少し話が始まることです。
試合後、スタジアム近くの居酒屋やカフェで話しているような感じです。
誰かが、「あの場面、どう見た?」と言う。
別の誰かが、「いや、そうじゃないだろ」と返す。
結論が出るわけではありません。
正解が決まるわけでもありません。
でも、その話をしたことで、次の試合を見る時に少しだけ気になるポイントが増える。
前回あの人はこう言っていた。
自分は違うと思った。
では、今日はどう見えるのか。
そうやって、試合と試合の間に話が続いていく。
今シーズンのnoteでは、そういう形に近づけたいと思っています。
観戦記を、試合後の感想で終わらせない。
ひとつの試合で閉じない。
そこで残った違和感や見立てを、次の試合へ持ち越していく。
読んだ人が、同意してもいい。反発してもいい。少し笑ってもいい。
そんな見方もあるのか、と思ってもいい。
大事なのは、読んだ人がそのまま通り過ぎるのではなく、自分の中のフロンターレの見方と少し照らし合わせることです。
そうなれば、その人はただの読者ではなくなります。
知らないうちに、その話の中に少し入っている。
つまり、ただ見る側から、そのゲームの当事者になるわけです。
今日、noteに開幕戦の記事を書きました。
テーマは、タイトルという言葉との距離です。
フロンターレは今季もタイトルを掲げています。
ただ、開幕戦を見た限りで、今のフロンターレが本当にタイトルに近い場所にいるチームではないと思います。
そんなチームがタイトルを目標に掲げることの功罪を考えてみたいというのが、今シーズンの出発点です。
そして、ここはその舞台裏です。
なぜそのテーマで書いたのか。
どこで迷ったのか。
そういうことを、ここで書いていこうと思います。
noteに出した文章は、読まれて、返ってくる。
その反応で、自分の見方も少し動く。
ここでは、その動いた部分をもう一度考えてみます。

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